昨年末にHACCP導入についての最終とりまとめが出て、各方面で動きが具体化しています。私が所属する兵庫県中小企業診断士協会では今年度の調査研究事業としてHACCP導入に診断士がどう関われるかをテーマに事業を進めています。私が責任者となって、基準Aとされる事業者さんへの導入支援に取り組んでいるところです。

最新動向を知りたく、先日、日科技連のセミナーに参加しました。そこでの話では、約30の事業者団体がガイドラインを作成、または作成中であること、食品衛生法改正案は次の国会に提出され、予算審議が終わったあとで審議され全会一致で改正されそうな情勢である、とのことです。

最終取りまとめ以後目立つ事件だけでも、ノロウィルスに汚染された刻みのり、惣菜が原因とされるO157など、広域大量の食中毒事件が続発しています。「日本の食は安全」とはいえない状況が明らかになっています。他国と比べて「より安全」では消費者には意味がありません。安全とは「安らかにして全きもの」(藤原邦達氏)でないと。

当舎にもHACCPやISO22000などFSMS構築の問い合わせが相次いでいます。HACCP制度化が実施されれば「HACCPは当たり前」の前提条件になります。今後はISO22000やFSSCなど第三者認証が食品関連企業にとって業容安定・拡大の必須条件になることは間違いありません。